【営業心理学】事業者は知っておきたい!営業マンが使う心理学テクニック13選!3つのカテゴリ別にご紹介します

ビジネス

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このブログはこんな人向けに書いています。

  • たくさんの営業マンを相手にするので、相手の手の内は知っておきたい
  • まだ経験が浅いので、営業マンに騙されないか不安
  • 経営者として判断を間違えないために、営業マンの攻撃手段を把握したい

事業を始めて何人か営業マンの方とお話ししたけど、みんなすごくいい人だなぁ。

どんな感じの人だった?

外見はいろいろだけど、みんな話しやすくて会話が盛り上がったよ!

そうなんだ。
もちろん人として素晴らしい営業マンの方もたくさんいるけど、

もしかしたら「営業心理学的なテクニック」でそう思わされていることもあるかもしれないから、気をつけて!

え!?そうなの??

営業マンは対人のプロだからね。
当然、相手から信頼を得るためのテクニックは持ってるよ!

事業者は知っておきたい!営業マンが使う心理学テクニック13選!

事業をやっていると、
たくさんの営業マンの方と接する機会があります。

営業マンの方は多くは人柄がよく、
接しやすい印象を与えることが多いです。

しかし、実はこれは当たり前のことで、

営業マンは相手から信頼を得て商品を買ってもらうのが仕事です。

信頼を得るには、
当然人柄はよくないといけません。

つまり営業マンは対人プロなのです。

いろんな営業心理学的テクニックを使いこなします。

このテクニックを使うことは
決して悪いことではありません。

しかし、事業者として判断を間違えないためにも、

相手の手の内は知っておき、
それに惑わされないことが大切なのです。

そこで今回は、

営業マンがよく使う営業心理学的テクニックをご紹介します。

営業マンが使う営業心理学的テクニック

この3つのカテゴリに分けて紹介していきます。

  1. あなたと仲良くなるために使うテクニック6選
  2. あなたに効率的に提案を伝えるテクニック4選
  3. あなたとの成約率を高めるテクニック3選

あなたと仲良くなるために使うテクニック6選

これは、あなたと良好な人間関係を作るために使うテクニックです。

ちょっと悪い言い方をすると、
あなたの懐にうまく入り込むためのテクニック。

しかし、これを知っておけば、

そのテクニックに惑わされることがなくなるだけでなく、
あなた自身の対人スキルも上がることでしょう。

返報性の原理(好意の返報性)

返報性の原理とは、

「相手から何かを受け取った場合、同程度のものをお返ししたくなる」という、人間の基本的性質のことです。

よくイオンモールなどで粗品を渡しているキャッチの人を見かけるでしょう。

あれは、粗品を受け取ったら
「もらったから話くらい聞いてあげないと」

と相手に思わせるためです。

営業マンもこれを実にうまく使いこなします。

身につけている時計や服、もしくは家のことなど、

目に見えるものをほめるんです。

ほめられて不快に思う人はいません。

ほめられると無意識的に
その営業マンのことを「いい人だ」と思い、

警戒心を解いて信用するんです。

ただ、

「こいつオレに気に入られようとして思ってもないことを言ってるな」
と、相手を疑いまくっててもいい関係は作れませんので、

「ほめてくれる=信用できる」と
強く結びつけ過ぎないよう気をつけましょう。

ハロー効果

ハロー効果とは、

ある対象を評価するとき、
一部の特徴に引きずられて全体の評価を決めてしまうことです。

たとえば、あなたが「ダイエットサプリ」を営業マンから紹介されたとしましょう。

あなたはその効果を疑っています。

しかし、

「あの有名なインフルエンサー〇〇さんが紹介している」
「〇〇大学の研究で効果が実証されている」
「有名女優〇〇がCMをしている」

のような情報を得たらどうでしょう?

「あ、これいいかも」

と思うのではないでしょうか。

これがハロー効果です。

営業マンはこれをよーく理解しています。

だからこそ、
ハロー効果を生む身だしなみには十分に気を使っています。

いいスーツ、いい時計、いい靴などなど。

逆にこれができていない営業マンは
まだまだ未熟な方だと言えるでしょう。

ミラーリングの法則

ミラーリングの法則とは、

自分としぐさや言動・行動に共通点をもった人に対し、
無意識的に親近感を感じ好意をもつという法則です。

出身地、血液型、好きな有名人などが同じだと急に仲良くなる類似性の法則と同じで、

人はしぐさや言動などをマネされると、
無意識的にその人に好意を持つようになるのです。

「この人いいな」と思ったら
営業マンのしぐさに注目してみてください。

もしかすると、あなたのクセをミラーリングしているかもしれませんよ。

単純接触効果

単純接触効果とは、

最初はその対象に興味がなくとも、
複数回接触を繰り返すことでだんだん好意・興味を持つという心理的現象です。

よく映画やドラマなんかで、

ある女の子に一目ぼれした男の子が
その女の子にアプローチするも一蹴されるが、

何度も絡んだり一緒にトラブルに巻き込まれたりしているうちに女の子の方も男の子に好意をもつようになり、

最終的に結ばれるといったストーリーがありますね。

これも単純接触効果の一種です。

営業マンは、おそらくあなたに何度か接触を試みてきます。

しつこすぎると逆に嫌われるので、
忘れかけたタイミングでメールや電話をしたりします。

返事を濁す限り
相手はあなたに好かれようと接触してきますので、

不要だと思ったらきっぱりお断りしましょう。

メラビアンの法則

メラビアンの法則とは、

人がどこから得る情報を重要としているのかを示したものです。

人は「視覚」、「聴覚」、「言語」の3つの情報から相手を判断しており、

その重要度は

視覚:55%
聴覚:38%
言語:7%

となっています。

「ちゃんと言えば伝わる」と思っている人は多いですが、
その「言語情報」は、相手にはたった7%の影響しか与えないんです。

だからこそ、営業マンが商品の説明をするときは「言葉」ではなく、

スライドを使って「視覚的」に伝えるのです。

 

このメラビアンの法則、
「人に影響を与える情報の重要度」と取ることもできますが、

「人に情報が入っていく順序」という解釈もできます。

どういうことかと言うと、人に何かを伝えようと思ったら、

「視覚」➡「聴覚」➡「言語」

の順番で届くということです。

たとえば誰かのセミナーに参加したとき、

セミナー講師がヨレヨレのスーツ、結び目のゆがんだネクタイ、汚れた靴だったら、あなたはその人の話を聞きますか?

おそらく聞かないでしょう。

これは、最初の「視覚」をクリアできていないから「言語」が入らないのです。

「視覚」をクリアできていたとして、

その人の「声」がか細く弱々しい、自信を感じないような声なら?

これもおそらく話を聞く気にはなれないはず。

これは、「聴覚」をクリアできていない状態です。

「視覚」と「聴覚」をクリアして初めて、
セミナー講師の「言語」が入ってくるはずです。

相手に「言語」が届くまでの関門を示しているとも取れますね。

これをしっかり理解している営業マンは、

身だしなみには細心の注意を払い、
声のトーンや大きさにも気を付けています。

そうしないと相手に「言葉」が届かないからです。

ピークエンドの法則

ピークエンドの法則とは、

ある出来事の印象を決めるのは、
感情が最も高ぶったとき(ピーク)と、終わりころの出来事(エンド)だけということです。

たとえば、行列のできるお店で1時間待ってランチを食べたとします。

1時間待っている間は
どちらかというとしんどく苦い時間ですが、

おいしいランチを食べて感情が高ぶり、
さらに帰り際その余韻に浸ることで、

その一連の出来事は「めちゃよかった」という印象となり
「また食べに行きたい」となるのです。

営業におけるピークは「初対面時」と言われ、
エンドはもちろん「帰り際」です。

ですので、営業マンはとにかく「初対面」を大切にします。

明るい挨拶、丁寧な名刺交換、相手をほめる(好意の返報性)など。

こうしてしっかりと「ピーク」を作って相手に好印象を与えます。

そして去り際は名残惜しそうにして「エンド」を演出します。

 

あなたに効率的に提案を伝えるテクニック4選

次は、営業マンがあなたに提案をするとき、
より効率的かつ効果的に伝えるためのテクニックです。

バンドワゴン効果

バンドワゴン効果とは、

その選択肢を多くが支持していると見せることで信用が高まり、選択率が上がる効果のことです。

「バンドワゴンに乗る」というと、
時流に乗る、多勢に加わる、勝ち馬に乗るといった意味合いがあります。

商談において、営業マンはよく

「このサービスは全国〇〇社が利用しています」
「このサービスは80%の方が満足しています」

のように、多くの支持があることを伝えてきます。

それがウソなら犯罪なので
もちろんウソではないと思いますが、

たとえば「80%」のような割合の場合、
そもそも全体(母数)がどれくらいなのかは注意した方がいいかもしれません。

「100万人中80万人が支持」の80%と、
「10人中8人が支持」の80%とでは、

信用度が天地ほども違います。

加えて言うなら、
統計を取ったグループ(母集団)にも気をつけましょう。

極端な例かもしれませんが、

「支持率99%の商品」があったとして、
そのアンケートを取ったのが開発会社の社員に対してのみだったら、、、

そりゃウソでも99%いくでしょ。ってなりますよね。

ちゃんと偏り(バイアス)のない統計の取り方をしているかどうかも、重要なポイントです。

ウィンザー効果

ウィンザー効果とは、

ある事柄についての情報を当事者が発するも、第3者を介して発する方が信頼性が上がるという心理効果です。

たとえばあなたが友達のAくんから

「あなたって本当に行動力あるよなぁ」
と言われるのと、

別の友達のBくんから

「Aくんが、あなたのことを本当に行動力がある人だって言ってたよ」
と言われるのと、

どちらがうれしいですか?

後者ではありませんか?

これがウィンザー効果です。

商談において言うと、

「自社のこの商品は、口コミで〇〇という嬉しいお声が多数あります」

のように、第3者の口コミやアンケート結果などがよく使われます。

これもウソではないと思いますが、

その商品やサービスが人気だからとかではなく、
本当に必要かどうかはよく考えましょう。

ジャム理論

ジャム理論が言いたいところは、

人は選択肢が多すぎると、選ぶのをやめてしまうということです。

決定回避の法則や現状維持の法則があるように
人の本質は「現状維持」なので、

選択肢が多いと選ぶのがめんどくさくなり
選ぶこと自体をやめてしまうのです。

「新しい財布がほしい!」と思ってショッピングモールに行ったけど、店内をいろいろ見て回っただけで結局買わずに帰った

なんて経験があるのでは?

本当に気に入るものがなかったという場合もありますが、

「選択肢が多すぎて決めるのがめんどくさかった」ということも多々あったでしょう。

ですので、だいたいどこのサービスも
プランは3つ程度になっています。

「3つ」というのが、多すぎず少なすぎずの絶妙なラインだからです。

楽天モバイルは1プランですけどね。

これは中途半端に2つあるより1つしかない、

つまり「それを選ぶほかない」という
超わかりやすい状況を作っているんだと思います。

松竹梅の法則

松竹梅の法則とは、

人は選択肢として松(高価)、竹(真ん中)、梅(安価)の3つを与えられた場合、多くが竹(真ん中)を選ぶという法則です。

たとえば焼肉の食べ放題コース。

いちばん上の「特上コース」は6980円
真ん中の「お楽しみコース」は4980円
いちばん下の「お手軽コース」は2980円

あなたならどれを選びますか?

特上はちょっと高いな・・・
でもせっかく焼肉きたのにお手軽じゃ楽しみ切れないかもしれない。

なんて思って、
真ん中を選ぶ方が多いのではないでしょうか。

企業が用意するサービスも、

真ん中を選んでほしいがゆえに
あえて高いプランと安いプランを用意しているケースも多くあります。

 

効率的に提案を伝えるテクニック4選
バンドワゴン効果
ウィンザー効果
ジャム理論
松竹梅の法則

あなたとの成約率を高めるテクニック3選

ここからは、営業マンがあなたと成約(契約成立)するために使ってくるテクニックを紹介します。

フレーミング効果

フレーミング効果とは、

同じ意味を持つ情報でも、焦点の当て方次第で、人は全く違う意思決定をするという認知バイアスのことです。

1「このシステムを導入した90%の企業が成功している」
2「このシステムを導入した10%の企業が失敗している」

この2つの例文、「90%が成功」と「10%が失敗」はどちらも同じ意味です。

しかし、意味は同じでも与える印象は全く違います。

おそらくほとんどの人が
「1」の方に好印象を持ったはずです。

このように、

同じ意味でもどこに価値の基準を置くかで
大きく印象が変わってくるのです。

当然営業マンは「1」の表現を使います。

偏った印象を持たないためには、
逆サイドからもその数字を見てみることです。

バーナム効果

バーナム効果とは、

大半の人に当てはまる事柄が、
あたかも自分だけに当てはまると勘違いする心理現象のことです。

たとえば街中で広告を見かけ、

「〇〇でお悩みではありませんか?」

と書かれていたとします。

それが自分に当てはまったとき、
感覚的に「これは自分(だけ)のことだ」と感じてしまうのです。

実際は、多くの人が当てはまる悩みでもです。

優秀な営業マンはこれを使いこなします。

「今、あなたの事業で〇〇で困ってませんか?」
といった感じです。

それが多くの事業者が悩むようなポイントでも、

「よくわかってくれている」
「自分のことをよく調べている」

と思い、その営業マンに信頼をよせるのです。

だからと言って、信頼するなという話ではありません。

こういうテクニックもある、ということです。

両面提示の法則

両面提示の法則とは、

良い面と悪い面の両方を提示し、信頼を得る手法です。

「この商品は××というデメリットがありますが、〇〇というメリットがあり、御社にはピッタリの商品だと思いますよ!」

このように、

メリットだけを伝えずデメリットも伝えることで、
より相手からの信頼を得るのです。

ほとんどの場合、

デメリットはさらっと流して
うまくメリットでカバーしてきますので、

デメリットの部分もしっかりヒアリングするようにしましょう。

 

成約率を高めるテクニック3選
フレーミング効果
バーナム効果
両面提示の法則

まとめ

いかがでしたか?

今回は、

事業者としては知っておきたい、
営業マンが使うテクニックについて

全部で13個、紹介させていただきました。

これらのテクニックを使うことが悪いわけではなく、

あくまで正しい判断、
後悔しない判断をするために、

偏った考えになることを防ぐという意味で
知っておいてほしいと思います。

逆に、あなたがこれらのテクニックを使いこなせれば、

対人スキルは超一流になるでしょう。

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